お客様で「もう黒くなったから手放します。」とおっしゃる方がいらっしゃいました。
貴金属は表面が酸化され黒ずんできます。特に金製品、銀製品によく見られます。
純金はとても柔らかいので耐久性を保つために銀や銅と合金します。
銀や銅は特に酸化しやすい金属です。銀のアクセサリーや10円硬貨なんかがいい例だと思います。
合金の純度が高く、金の純度が低くなるにつれて酸化の度合いも大きくなります。
K24(純金)⇒K22⇒K21.6⇒K20⇒K18⇒K14⇒K10⇒K9
Kの隣の数値が大きい程、金の純度が高いという事です。低いほど混ぜ物が多いという事になります。
イタリア製品によく見られるもので、「750」や「585」がありますが、これも金性の表記になります。
750は金が75%で残りの25%が合金。585は58.5%が金で残りの41.5%が合金という事になります。
プラチナの場合はクロムやニッケルなど腐食しにくい金属と合金します。
ですから錆びても多少色が黒ずむ程度で、ほとんど目立たないんです。
プラチナは酸化されないという話をよく聞きますが、酸化されないのではなく目立たないだけです。
毎日身に着けているものは酸化しにくいのですが、ジュエリーボックスに長期保管されてるものは
黒ずんできていると思います。一度ご確認ください。
当店に私物ですが酸化している銀カップがありました。
これは極端な例ですが、酸化されると写真のようになってしまいます。
こうなってしまうと元に戻らないかというと、そんな事はありません。
ホームセンターや、100円ショップに売っている「銀磨きクロス」で十分綺麗になります。
これを使えば家でも簡単にお手入れが可能です。
指輪やネックレスは当店にもある電解クリーナーに数秒浸けるだけで綺麗になります。
ですが、このカップは口につけるものなので、薬剤や電解液は使えません。
ゴシゴシとクロスで磨く事数分。。。
手は真っ黒になっちゃいますが、ここまで綺麗になります。
力の入れ具合に注意して下さい。力みすぎると変形したり、宝石が外れたりする事があります。
あとは石鹸で洗い流すだけ。これで輝きが戻ります。ぜひ試してみて下さい。
簡単な洗浄であれば当店でもすぐに出来ますので、お気軽にお申し付けください。