写真のペンダントトップの中央の青色透明石はブルートパーズ?それともアクアマリン?
どちらだと思いますか?見た目が良く似ていることが多い2つの宝石。
確実にどちらかの石だと分かっている場合、ある器具を使うと一目でわかります。
(※これら以外の宝石という選択肢は今回は除いています。)
それを調べるのが下の写真の「屈折計」という器具です。
その名の通り屈折率を測定するもので、この数値は宝石の鑑別をする時に重要なものになります。
屈折率は宝石の種類ごとに範囲が決まっており測定すると範囲内の数値が出ます。
数値が範囲から大きく離れると、その宝石である可能性が低くなるわけです。
アクアマリンの屈折率は1.577~1.583、ブルートパーズは1.624~1.644。
数字だけ見ると0.06程度しか変わりませんが、屈折率においてこの数値はとても大きいんです。
それでは実際に写真の宝石の数値を測定してみます。
下の写真の赤矢印の所にあるグリーンのライン分かりますか?
この宝石はだいたい1.58位だという事が分かると思います。
この時点でブルートパーズという選択肢はなくなったわけです。
この屈折率の検査だけで100%断定できるわけではありません。あくまでも可能性があるというだけの事です。
これでこの宝石はアクアマリンである可能性が高くなりました。
他にも拡大検査、光学特徴、比重(裸石の時のみ)、多色性など様々な検査をして「証拠」を探していきます。
結果この宝石は「アクアマリン」だという事になります。
なんだか謎を解いて犯人を特定する推理ゲームみたいですね。